農業研修
こんにちは。島おこし協力隊の西尾です。
着任して既に半年。考えれば考えるほど時間は早く感じますが、一度立ち止まって残り2年半の定住計画を再度スケジューリングしてみようと思います。収入についての考え方なども島に来るまでに考えていたつもりでしたが、現実は少し違いそうな気がしています。
さて、ここのところは就農に向けた農業研修や援農をして勉強しています。基本的に無農薬、無化学肥料栽培といったところを芯に持ってますが、そのような区別の中でも様々な考え方があることが畑を見れば一目でわかります。野はそこに従事する農夫の立ち振る舞いによって自由に変化してゆきます。
今の段階ではどんな畑に行ってもなるほどぉと勉強させていただくだけですが、ひとつひとつ知識となってゆく実感はあって、農業の面白さ、自然の面白さを実感しています。
そう、自然の面白さ。それは、無農薬栽培の中でも特に草生栽培という草を生やして栽培する農業にかぎっては格別に面白く感じています。草生栽培を実践している農家の方とお話ししていると、畑に生えてきた一目見て雑草と言いたくなる草は実は結構食べれるものが多く、さらに栽培作物より栄養価が高くておいしいものがあるようで、食べれるという情報さえ知っていればとても豊かな場となるようです。
そして、そんな方達と少しお話をしてみると、そこに生えている草の生体の違いや分泌物、根の働きの違い、土の団粒化を促進する力、草につく虫の違い、草の種類による対応の違いなど、とてもたくさんのことを学ぶことができます。もちろん、土がよくなれば生えてくる草も変わります。そして、虫の知識もとても豊富で、ずっとやっているうちに虫博士になってゆくのだそう。
このような農業には自然を支配しようとする考えはなく、自然の働きを理解し、そこに対して強制してゆくのではなく寄り添ってゆく穏やかな考え方が求められてゆくということになります。