夏は蜜蜂!夏も蜜蜂!
離島養蜂家になるべく、ノソノソと羽化してまいりました。島おこし協力隊の西尾です。まいど、どうも。まいどうも。
そよかぜもさらさら穏やかな気候のおかげで、蜜蜂もチョー元気です。島の蜜蜂はなんてぇ元気なのかね。こっちまで無駄に元気づいてしまいますね。
今月は、養蜂の講習を受けるためにちょっとそこまで出張させて頂きました。世の中には、世の中では?世界がひっくり返るような面白いこと、つまり、驚くべきことが、人目につかぬ片田舎の小さな住宅の片隅の、軒下の、狭い一角の、小さな木箱の中の、小さな巣房で、執り行われているのです。仄暗い水の底から、的な感じですかね。火があっても煙もたたぬほどひっそりとすすめられているのです。
今回の講習は、私の養蜂への信念はこんなに脆かったのか!?というくらい、あっさりと考えを変えられてしまうような衝撃的な出来事でした。いーや、考え方が変わったわけではないんですね。それほどの衝撃を受けてしまうほど、私の考え方を肯定してくれるような追い風が吹いたというべきなのです。島国には神風が吹く?試しに、私に金儲けの極意について講釈してみてください。蜂では生きていけませんよと。靡きませんから。それくらい、蜜蜂と共に生きていきたいということなんですよね。脆弱な思いは当然、都会に捨ててきました!
さて、東洋蜜蜂に西洋蜜蜂。日本蜜蜂は和蜂ともよく言いますが、東洋蜜蜂の亜種です。日本蜜蜂の蜜は世界最高峰といわれており、大変貴重な在来種蜜蜂なんですね。ちなみに、アフリカにも在来蜜蜂がいるそうで、それがとても蜜を集めるのが上手なようですが、気性が荒く、とても飼えないのだそうです。
蜜蜂は、何億年もかけて彼等の生態を築きあげてきました。人も同じように、何億年もかけて今の人類の生態を築き上げてきているわけです。その他のいろんな生物がもう何億年もかけて進化し、今の生態を築きあげているのです。
だから、たった100年、200年、1000年、2000年…1マン年…人間が蜜蜂を飼育するような世界に変わったからと言って彼らの基礎となる生態はそう簡単には変わりません。なので、養蜂技術によって養蜂家が間違えてしまうことはあっても、彼等の生態は嘘をつきませんから、正しく理解された生態を守ってやることである程度の養蜂はうまくゆくのが当然といえば当然なわけです。
彼らの行動は、物事の絶対値によって喚起されるのですよ。
それなのに、そこで、私たちが蜜をたくさん採るためだけに蜂を飼おうとしてしまうと、または、彼らを考える生物として扱ってやらないと、生き物としての尊厳を無視してしまうと、ストレスを与え続けてしまうと、群としての性格を荒く変えてしまうことになります。
蜜蜂の研究家と養蜂家が分業で知識を高めているのが今の養蜂。それ自体に問題はありません。お互いが知恵を出し合って、自分の考え方にあった技術を取り入れ、養蜂技術を工夫し、体系化し、取り組んでいるという状況です。だけど、みんな好き好きの方法で養蜂をしています。その中に大きな問題を抱えているのです。どうか生態系に照準を合わせ、口の中で驚くほどの刺激に満ちた美味しい蜜がとれるような、まっすぐな養蜂技術が広まってくれたらと思います。