愛木会さん

弓削の愛木会さん。いい響きですねぇ。愛木会。木を愛する人の集まり。

目の前に転がる1本の木を愛でて愛でて愛でまくるようなこってりとした会ではなくて、木という材質が好き、木の道具や飾りなど普段の生活で使いたいもの作る、命を全うした木に新たな命を吹き込む、そのような爽やかな愛情によって運営されている木を愛する老若男女の会です。

愛木会さんの施設では木を自由な形に加工するためのあらゆる切削機械/工具がそろっていて、機械の使い方さえわかれば作りたいものを作ることができるです。木の性質、加工手段、アイディア。考えもしなかったあれこれを、頭の中でスッとイメージができるようなわかりやすいレクチャーで教えてくださいます。初心者にもできるように懇切丁寧に教えてくれます。まさに虹の彼方、夢の国、天上の世界、シャングリラ、エデンの園であります。

そんな施設が、弓削のせとうち交流館の中にあります。木っていいですよね。いい。とってもいい。コンクリートのような冷たいデザインも流行りましたが、木に関しては流行りとかではないですよね。いつの時代も人々の暮らしを支えてくれたぬくもりある素材ました。石はいい。木はいい。土はいい。一周回って、木はいい。良い。改めて、木はよいと思えるのです。

木の価値って難しいんですよね。材木店で買える木は建築材料になることが多いので、歪みや節が少ないことが求められますから、ちょっとでも節が多いと安くなったりしますよね。それがところかわって、店舗の棚板や什器などに使われる場合は節が入っていたり多少のゆがみはむしろ愛嬌で、味となって見えたり、荒々しく自然の作り出した表情そのもののという風にも見せることができるわけです。

一番小難しいのが骨董品です。タンスや椅子、机なんかの什器はまだいいのですが、お皿とか、鉢なんかは時代もわからないんですよ。ただ、古道具として売られる運命にあるわけですね。

まぁ、あれこれありますが、今回私は愛木会さんにご協力いただいて、ミツバチの巣箱を作りました。研究に研究を重ねた、簡単だけどとても合理的な設計の重箱式巣箱。巣箱にもいろいろあるんですよね。大昔からいろんなデザインの巣箱が作られてきたんですよ。ロマンですね。ロマンが一切合切詰まっている養蜂巣箱。美しい巣箱を見るたびに俺の巣箱はこれでいいのか!?と思ってしまいますが、それでいいんですよね。見る人のロマンの中にはなかなか浸透しないシンプルモダン。これがいいんですよ。

そんな巣箱を、私が1つ、もう1人が1つ、あともう1人が1つ作りまして、3つの巣箱が完成しました。私は捕獲用に使うだけですが、あとのお2人は飼育用にも使われることでしょう。みんな、春には立派な養蜂家になれるでしょうかね。及ばず乍ら、コーチさせていただきます。春が楽しみです。

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