マル秘の店舗作り その④

上島町って確か、音楽の町なんですよ。

そこで、店内BGMについて。

飲食店の店内で書ける音楽ってなかなか面倒だそうで…ここでも著作権が効いてくるのだそうです。

みなさん、お店ではどのような音楽をかけるのでしょうか。きっと、お店のスタンスとしての文化的側面と照らし合わせて、音楽をきめているんじゃないでしょうか。

Hard Rock Cafeなんかはものすごくノイジーでも人がどんどん来ますもんね。

都会の中でゆったりとした店舗を構えたい場合には、結構アコースティックな弦楽器、打楽器などで構成された、よく「オーガニック・ミュージック」と言われる音楽が使われたりします。昔のボサノヴァやレゲエなど、カリブ海域の音楽も多いと思います。ソン、チャチャ、ルンバ、マンボなどもどんどん一緒くたになってきて面白くなっているし、カリブ海からアメリカ大陸を挟んでハワイなどの音楽も人気を盛り返しているようです。

こういう音楽に触れていると、メインの音楽とか、サブカルチャーとか、どっちでもいいやって思います。その地その地に根付いた文脈のある、文化的なリズム、メロディ、テンション、コード進行、さらには地域特有のちょうどよい音量などもあり、これを「メイン」の「US」や「UK」と比べても仕方ないわけで、その文脈にたどり着いてようやく「ボサノヴァ」の良さがわかる、「レゲエ」の良さがわかる、なのですねー。

そんな音楽についての感覚も国によって、あるいはジャンルによって、食べる物との関わりによって?変わってくると思います。

例えば、インドのシタールやタブラを使った音楽はとても瞑想的で、日本では生まれてこなかった独特の拍子があります。スパイスの国という柄がよく出ているんじゃないでしょうか。香辛料を多く使う国の音楽は、「音量」か「メロディ」か「リズムの複雑さ」あたりがずば抜けていることが多いように思います。

中国のチャイナシンバルとかもすごい音ですし。

安らぎよりも、刺激からの癒しというものがあるように思います。

それが、ちょっと内陸のスパイス的でない山岳地帯に入ると様子は一変して、純粋な弦楽器の音の響きとか、遠くの山に響きそうな怪しげな?音に変わったり、いろいろ変化します。吹奏楽みたいな暖かい民族楽器とかもあったり。逆にベトナム、ミャンマー、タイや海側の地域の音楽には、アコースティックでありながらすごい音作りの技術があるように思います。

中東はひたすら聞きなれないメロディが多く、「アラジン」みたいだとか、日本人には怪しげに聴こえてしまうかな?とか思ったり…アフリカはひたすらリズムが激しい。これは、リズム楽器でメロディを作りますし、音楽を聴くものというより、儀式や催事、医療、宗教ごと?に用いるからでもあって、昔ながらのアニミズムの名残りとか、悪魔的なものを追い出すとかいう意味でまた激しい。そんな感じで、民族楽器はすごく多様性があって良いのですよね。

アフリカからどんどん北上して、トルコあたりになるといっぺんに多方面の音楽が交わってきます。なので、ヨーロッパ由来の美しいメロディも、中東の怪しげなメロディも、アフリカのリズムも、ジャズもクラシックもどんどんと混じってくる。軍隊音楽も、宗教音楽も、バロックも、この辺はすごいんです。そっから、地中海を伝ってイタリア方面に向かうにつれて、艶やかなクラシック音楽、バロックに変わってゆく。そんな感じでしょうか。

ですから、まぁ、一般的に穏やかなリラックス系の音楽というのはカリブ海近域、メロディもリズムも整っていて、美しく構築された音楽というのがヨーロッパに多いかなという気がしています。

島の飲食店には、ハワイ、キューバ、ブラジル、ジャマイカ、このあたりの音楽が良いかもしれません。チリやアルゼンチンの音楽はとっても美しいのですが、解放的な音楽というより、少し不思議な民族感があります。これがとっても不思議でとっても魅力的なんです。

ちなみに私たちには五感調整が肝ですから、昔ながらに音楽家・作曲家などがよく育ってきたヨーロッパの音楽を主に使用したいと考えています。まぁ、それに限りませんが、主にです。音楽おもしろい。

ちなみに、そのほかの地域はほとんど伝統的に激しいです。その中にもフォークミュージシャンがいたり、ロックミュージシャン、テクノミュージシャンがいるわけですが、ほんとにおおまかなお話ですが…。

あと、電子音楽のお話はまたいずれ。

これ、店舗つくりのお話でしたでしょうか?

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