巣箱が重たくて
こんにちは、上島町島おこし協力隊の西尾です。
先日、上島町まで、2日間かけてびっしりと蜜蜂の勉強をしに来てくださった方がいらっしゃいました。
しかし、「勉強をしに来てくださった」というのも大変恐縮なこの道ウン十年の大ベテランさんで、とりあえず、いろんなやり方があるということの、ご紹介くらいはできたかと思います。
もちろんお会いするのも初めてでしたが、蜜蜂という共通趣味、共通認識、共通マインド、共通イディオムのため、お互いを理解しあうまでに数秒、打ち解けるのに5分、知り尽くすまでにひと晩とかかりませんでした。
これまたコロナを知らない遠く田舎の地からやってこられたのですが、蜂場や巣箱のお勉強をして帰られて、さすがやなぁと思いました。勉強一つで5万円仕事、ですが、優秀な方は「自分の足で稼ぐ」ということでしょう。
サラリーマン時代「それは俺がやる!」「俺の仕事だ!」と言わんばかりの血気盛んな社員が多い職場環境で、ぼーっとしていると仕事が持っていかれてしまうような意識がありました。それは、サラリーマンという職業にやりがいをかんじていることであり、同時に、会社の資金が使えるという恵まれた環境にあったことを感じさせられる瞬間でもありました。
もちろん、やる気さえあれば仕事をとることができる環境でもありました。
新たな提案も日々生まれてくるような世界です。
仕事をとるもとられるも、やる気次第。
仕事がたっぷりとある人は、それはもうイキイキと残業し、難しい交渉の場を腕の見せ所だと思っている営業マンは、うずうずしながら嬉しそうにして嫌な商談に向かってゆくのを見ていました。
一転、これから養蜂業で個人事業を始めるとなると、どうなるのかと感じます。これまでの経緯でも、たった一つの情報が知りたいがために大枚を叩き、研修を受け、しかもその情報がたいして実践に役立つものでもないということが度々ありました。
サラリーマンだったら、別にそれが役に立つ情報であろうとなかろうとたいしていたみを感じることはないのだろうなと、何度も痛感しました。脇腹に強烈なフックが突き刺さるようです。
いいものをたべて、体を元気にして、いっぱい働くからお金が儲かる。食養生、桜沢如一大先生がそんなことを言っていました。
お金持ちだからいいものを食うのではなくて、いいものを食べて元気に働き、お金を得ましょうということですね。
「いっぱい働く面白さを得る」ためには自分に何が必要か。
そんなことが見えてきますと、いいかもしれません。
私は、ジャングルコングのように、しなやかで強靭な肉体が得られたらいいなと思っています。蜜蜂の巣箱はとても重いのです。