島おこし協力隊(公営塾)卒業報告 高橋哲弥
2022年7月から上島町の公営塾講師として勤務してきました。1年7ヶ月という期間ではありますが、次へと進むために1月末をもって退任することにしました。上島町では、弓削高校の生徒たちのために、学習・キャリア支援に携わり、生徒の日常的な学習指導や、進路や学校生活の相談対応を行ってきました。弓削高校には、町内から入学してきた生徒たちはもちろんのこと、隣の因島や県外から入学してくる生徒たちもいます。小規模な高校ではありますが、町民の方々との関わりもある高校です。高校卒業後は、就職する生徒もいれば、専門学校や大学に進学していく生徒もいるので、多様な進路に邁進していく生徒たちの一助となれれば、という思いで過ごしてきました。
上島町に来た時の印象は、海と山のある場所なのだなと自然環境の豊かさに気持ち良さを感じました。信号のない道路や、島と島をつなぐ橋があることは、他の地域にはない特徴で、私自身、サイクリングをするときには他では味わえない楽しさを感じることができました。私の出身地とは異なることというと、イノシシが出ることや、気候が温暖なことや、雪が積もることがなく、一年中、自転車に乗れることや、それに、日常的に利用する交通機関が船であることといったことがまず頭に浮かびます。当然のことですが、環境が変われば、生活体験も変わります。上島町だからこそできることをいつも考えながら、島の良さを発掘する気持ちを持つようにしてきました。
上島町で、上島町のことを、たくさん一緒に話した人は誰か、というのを振り返ってみると、それは弓削高校の生徒たちになるでしょうか。私からは、進路のこと、勉強のこと、生活のこと、人生のことなど、塾の時間で伝えることは色々とありましたが、生徒たちからは、島のこと、愛媛や瀬戸内海周辺の地域のこと、高校生活の体験や感じたこと、それに、将来のことなどについて、楽しくお話してくれました。それぞれの場所にはそれぞれの良さがあります。弓削高校だからこそできることを発見して、3年間の高校生活を楽しく実りあるものにしてほしいなと思っていました。今後とも、生徒たち、卒業生たちの飛躍と成長を心から願っております。
以上で、上島町島おこし協力隊・卒業にあたってのご挨拶とさせていただきます。