11月のできごと 「島へんろサミット in 壱岐~対馬市島おこし協働隊訪問」
こんにちは、ふじまき@弓削島です。今日は御用納め。
役場もなんだかあわただしいです。
さて、11月のふりかえりの続きです。
11/30(土)全国島へんろサミット in 壱岐
島へんろとは、四国八十八ヵ所めぐりを主に模する形で、島の中に八十八ヵ所の札所・霊場を設け、その巡礼をする習わしです。
上島町では、「島四国」、「お大師さん」という名前で呼ばれており、弓削島、佐島、生名島、岩城島、魚島の5島にその札所があります。
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全国で約30の島(きっともっと多いと思います)で島へんろの習わしがあるそうですが、
関心のある人々の減少、人口減少や高齢化に伴い、札所の管理が行えず、風習の存続が危ぶまれています。
そんな中、島へんろの活用による地域活性化に取り組む「神島八十八ヵ所巡り活性化実行委員会」(岡山県笠岡市)の呼びかけにより、
各地の島へんろ関係者が集合し、事例・課題の共有を行い、学びあい、協力し合うともに、
島へんろのすばらしさを全国に発信することを目的として、昨年、第1回「全国島へんろサミット」を開催する運びとなったそうです。
今回は、その第2回目。場所は、長崎県壱岐島です。
私自身は、島四国に特化した取り組みをしているわけではないのですが、
「島の活性化ということで事例発表を」とお誘いいただきまして、参加させていただくことになりました。
事例発表でいらしていたのが五島福江島で活動されている「NPO法人アクロス五島」のみなさん。
交流人口の拡大を目的に、五島の観光メニューを開発されているNPOで、島へんろのガイドなどもされています。
島へんろにくるお客様は、やはり何か願かけがあってくる方が多く、
お客様がお参りされるときは、ガイドも白装束に身を包み、後ろで一緒に般若心経を唱えるそうです。
そういう「寄り添うガイド」を心がけているというお話をされていて、それがとても印象的でした。
お遍路さんは、やはり「信仰」があってのこと。
時代の形に合わせていくことを否定はしませんが、中身をなくしてしまっては意味がない。
お参りにくる方の願が叶うようにという気持ちが根底にあってのガイドなんですよね。
その気持ちなしには、きれいなマップをつくったり、ツアーを組んでも、きっと続いていかない。
サミット終了後は、壱岐の88カ所めぐりや観光名所を案内していただきました。
同じ島といっても、壱岐には平地がどどーーんとあって、川もあって、ぜんぜん違ってびっくりでした。
対馬市島おこし協働隊訪問
せっかく壱岐まで来たので、ずっとお会いしたかった対馬の協力隊のもとへ足を伸ばしました。
対馬の協力隊は、現在8名。
レザークラフト、生物多様性保全、地域資源発掘、島デザイナー、有害鳥獣ビジネスコーディネーター、民間伝承保全など、
それぞれ専門的なテーマで活動されていて、協力隊のなかでも先進的な活動をされています。
↑ 生物多様性保全担当の木村さんの古民家再生塾の現場
薬草で島おこし担当/地域資源プロデューサーの活動をされている須澤さんのご厚意で、
他の隊員さんの活動場所も含め、いろいろとご案内いただきました。
ツシマヤマネコの存在もあって、地域にある資源、環境を生かした取り組みが多く、共感するところがいっぱい!
特に、ご案内いただいた須澤さんとは、野草の話や郷土料理の話などで盛り上がり、楽しい時間を過ごさせていただきました。
そんな須澤さんが、現在行っているのは対馬の在来種「対州そば」の茎葉をつかった青汁の開発。
島にもともとある素材で、栽培がしやすいものに目をつけて、製品開発をされているのがすばらしいですね。
現在、地域のみなさんに飲んでもらうモニター調査を実施しているところだそう。
私も味見させていただいたのですが、自然のやさしい味の青汁でおいしかったです。
その他にも、島のおみやげを買える場所をつくったり、地域素材を生かしたアイスクリームを開発したり、
地域の若手と新しい団体「対馬コノソレ」を立ち上げたり・・・と、とてもアクティブに活躍されている様子をみて、
わたしもがんばろーー!とエネルギーをいただきました。須澤さん、お忙しい中、本当にありがとうございました!!!
対馬の豊かな自然を満喫し、在来馬の対州馬ちゃんに挨拶して、島を後にしました。
以上、壱岐・対馬の旅でした。